自戦記⑨
かねてより読みたかった麻雀漫画「鉄鳴きの麒麟児」を、kindle版で買って読んだ。
普段は漫画に金を使ったりはしないのだけれど、この漫画は天鳳界隈では結構名前を聞くし面白いと評判だったので、ウェブ上で試し読みをしてみたらハマってしまった。
作者のウヒョ助氏は天鳳雀士という印象だったが、歌舞伎町の高レート東風の経験もあるらしく(最近知った)それが生かされた内容。
テンポもよく、ヤクザの跋扈しないなかなかリアルな世界&闘牌が描かれている。天鳳プレイヤーとして心をくすぐられたけど、そうでなくても十分面白いと思う。
そういえばkindleで本を買うの自体初めてだな!
今回からしばらく、なぜか沢山作ってしまった垢のうち、殆ど打っていないやつでたまには打ってみようという企画をやっていきます。まあ企画ってほどのもんじゃないけどw
なぜ使いもしないアカウントを量産してしまうかというと、なんかいい垢名が時々思いついてしまうからだ。よく見るとくだらないのばっかだけどね(笑)
というわけでしばらくはパン卓戦が続きまーす。この期間のは記事にしなくていいかなとも思ったけど、一応書くことにした(すでに記事に書く対局はたくさん溜まっている)。
ちなみに今日の対局(本垢)ではひどいやらかしようだった。まあそのうち記事になるでしょう。
ドラ2の、なかなか楽しみな配牌。
最初の切り出しについて(最近この話題多いな)。
下家の親はオタ風の西からとしているが、自分なら南をポンされるとツモが飛ばされること確定なので、親のときは南を先に切るようにしている。
対面は役牌同士の比較で東を残して白切り。自分なら、役牌同士では他家の連風牌を先に切る。鳴かれて2飜確定はなるべく避けたい。
他家の連風牌を残す人は高段者でも見かけるが、アレは絞っているのかなんなんだろう?と疑問に思っている。
でも対面くらいの悪い手では索子染め考えて萬子から切るかな。
上家はまあまあいい配牌だが、オタ風二枚残して1筒から。まあこの程度では確実に先手を取れるわけでもないし、大して嬉しくない1筒のくっつきはいらないか。
自分ならオタ風を先に切っていくだろうが、最近はあまりに自手が悪いときは脇に役牌鳴かせて安手で和了ってもらった方がいいなと感じるときもあるので、オタ風の方を少しキープしたりもする。
こんな風に何気ない序盤にも四者四様の打ち方がある。善悪は難しく、理屈でこれが優れている、と一応結論づけても実はほかの要素がより重要だった、ということも多そうだ。
自分の切り出しも少し疑問。遠くのタンヤオもあるし1萬か北の方がいいのか?正解はよく分からん。
ターツオーバーの手牌。ドラは対子固定して、2、4萬ターツは落としていくつもりで進めている。
セオリー通りの5ブロック・2ヘッドにするなら両面ターツを落としていくことになるが、その方が安定した打ち方だったかもしれない。ドラポンもしやすい手順。
ただ234三色が見えることもあり、まだ見切れなかった。
画像の場面でも、とりあえずタンヤオに寄せたが…
直後に親リーが入る。待ちは、なんと残り2枚のドラ8筒のみという超悪待ち!(9筒とのシャボだが9筒2枚枯れ)
下家としてはまず他家とめくりあって勝てる待ちではないので(パン卓民もリーチにドラはなかなか切ってこない。読みも無く、ほかの危険牌なら切ってもドラは切らないことも多いので、相対的に高レベル卓よりもドラ待ちは和了りにくい感じすらする)、このリーチで他を圧せず押し返されてしまうと危うい。
今回の場合は残り2枚ともすでに自分が抱えているので、それを切らない限りは親に和了り目はなかった(つまり、実質このリーチに和了り目はないのだ)。
天鳳でレベルの高い卓なら親リーにはオリてくれる公算が高まるが、パン卓でそれを望んではいけない。
実際、後で他家に追っかけリーチを食らっている。そのリーチも愚形待ちだったが。
自分は、2向聴につき仕方なくオリたが、満貫確定の自手で安牌も少ないとなれば、押しもありだったかと思った。
親の待ちの悪さを知っていれば押したのに〜と地団駄を踏んだが仕方ない。
でも、最初なかった安牌を対面が中途半端に押すことで水増ししてくれるので、その後についていけば放銃しないのであれば、オリが無難なのは確かだろう。
今回のような級位のアカウントはラスを引いても全く関係ないため、こういうところからも押すようなほ全ツ麻雀が戦略的に正しいのだろうけど、ただでさえぬるめの場でそんなことをしていては自分の麻雀のフォームが崩れ、上卓に戻っても無理に押してしまうかもしれないので、なるべく守備的に打つことを意識している。
特上以上に行くとこういう局面でのオリにくさが全然違うだろうな、安牌を開拓してくれる人が断然少ないだろうから。
ケイテンを取りきれず1人ノーテンで-1000オールとなったが仕方ないところ。
ただ、昔は自分も「テンパイ料で勝敗は決まらない」とかいうのを信じていたが、これは大嘘でテンパイ料もかなり順位に影響してくることがあるので、ケイテンを取る技術ももっと磨かねばならないなと思った。
次局は、上の三色やチャンタなどが遠く見えるが、基本的にゴミ手になりそうな配牌。
初めから手役狙いでチャンタ関連牌以外は切ってしまい、安牌をため込むという戦略もありそうだが、なかなかそういう決断できね〜。
上家、嫌ったペン7索を引いてツモ切り。
序盤ならフリテン両面ターツは残した方がいい。この場合は、今度は萬子の辺張を嫌うことになるか。
残す予定がないなら、安全度の問題で9索ではなく8索から切る方がよさそう。
次局。
ぱっと見ホンイツ。
縦に重なればチートイも見ることになるので、赤5を考慮し6索から。
でも、役牌対子0なら横伸びでの平和系になる可能性も考慮した方が?
いやいや、この遅い手はほぼオリのホンイツで!
親の第一打の北も鳴かず。これを鳴いても安手の不安定な形にしかならない。
次巡、あっさり赤5索を引いてチートイへ。
巡目が進み、チートイ一向聴。この巡目で生牌の白は山にないと考えて切るも、結果的に全山。
上家、終盤になんと禁断のツモ切り6索単騎リーチに踏み切り、これをツモ和了り!
なぜ6索…?特に場況もよくなさそう。
自分なら連続形にくっついて多面待ちになるまではダマるところ。
自分も、リーチにチートイシャンテンからの押しは禁物なのでオリた。
まっすぐ行っていたら僕がチートイを和了っていたかもしれないので、上家のリーチは結果的に有効なものにはなった。
バカヅキとはいかないまでも、いかにもツイてる人の牌譜だな〜という感じ。まあツイてない人のやっかみなんやけどな。
意外と単騎待ちは、手替わり待つより何でも即リーが優秀な面がある、ということか。(まあ上家のは即リーじゃないんだけどな!)
次局、リーチを受けたところでテンパイ逃し。序盤の7索切りは、両面ターツを作ろうとしてドラ受けの両面に固定したという意味あい。
7索を残していれば3ヘッドの形になるので嫌ったが、2向聴以前では別に問題もなかった。
結果的に筒子で一メンツミスもしてしまっている。
でもここはテンパイしなくてよかったくらいだ。両面テンパイになるので愚形の下家リーチとのめくり合いは一応有利だが、ドラ3の本手リーチにリーのみをぶつけたくはない。
ごく当たり前の手順なのだが、下家の海底を消す暗槓。
これで自分が海底で放銃、なんてしたら目も当てられないが…
リーチの現物4索はあるが、対面がまたまたビミョーに押しているので対面には絶対安全というわけでもない。
でも、そこはテンパイしてなくても押してくるという逆の信頼(?)を生かした。
無事流局。
不聴罰符は痛いけど。
上家、白をスルー。
現状頭はないが連続形があり、和了り率は鳴いた方が上だろう。
でも打点を求めた参考になる手順ではある。
上家リーチを受けて一発目、何切る?
自分はとりあえず現物1筒切り。
平和一盃口ドラ2の一向聴なので、負けている親番なら、たとえより上位の段位の点数配分でも押した方がいいのかも。
まっすぐ行くなら1、2筒落とし?それとも5、7索の嵌張外し、はたまた回し打ちっぽい1萬対子落としもあるか。
回してタンヤオ三色ドラ3というダマッパネの一向聴にこぎつけるも、ツモられ涙。
リーヅモ白赤のみのはずが…
裏3で跳満親っかぶり…
こういうのがあるので、もう少し危険なところでも押してよかったところだと思われる。
今回はそこそこまっすぐ行ったので、最善は尽くせたかと思う。
もう後がなくなってきた次局。
下家がそれを衝くようなホンイツ仕掛け。
あまり絞る余裕もないが、ターツ選択ならとりあえず他の色を落としていく。
自分なら、下家の手では亜両面3-6筒待ちに受けたくなってしまうが、確かに7・8筒待ちの方が和了りやすいか。
今回は対面のファインプレーで安く流れ。
下家「…ゴゴゴゴ」
このとき下家、意外に無欲。
対面も、もう赤を手放してしまうのか。
牌理的には一番早いのかもしれないが。
下家、あっという間に中ドラ4テンパイ!
上家、両面のみ手リーチ。しかしこれは危険な選択ではあったろう。
なぜなら、案の定下家は満貫では飽き足らず、倍満テンパイに組み直していたからだ!
そしてあっさり単騎をツモ!
いきなりダントツ目の上家に肉薄。
どうせこうするなら初めからホンイツに向かえば?というのはある。自分ならそうする。
が、多少迷彩になって他家から鳴いたり出和了ったりしやすくなるメリットが一つある。最初の方の河を見ればあまりホンイツ狙いには見えないし、こういう河なら容易に自分も引っかかりうる。
また、なかなか手が進まなかったときに満貫で妥協する、という選択肢が取りやすいメリットも大きい。
これは参考になった。
オーラス前だが、もうラス回避が完全に主眼。
先の倍満親っかぶりで対面との点差は縮まったが、依然としてラス目。
この手ならホンイツ狙いが自然と思うが、さっきの下家を参考にするならとりあえず2枚枯れの発切りも有力?
中を重ねて鳴ければそれだけで満貫以上確定だし。
でもうっかり小三元もあるし、そうは打ちにくいというのが正直なところ。
結果、5200を上家から和了れた。
5-8索のノベタンにも受けられたが、経験上、1枚切れ南単騎の方なら確実に出和了れると考えた。でもやっぱり枚数が正義よね〜、普通は2面待ちに受けた方がいいだろうな。
オーラス。
まずは東を鳴いて2000オールを和了り、一本場。
トップ目の上家からリーチがかかる。巡目は早いとはいえ、辺張待ち。通常天鳳なら他家に押されて放銃するとヒドイので禁忌とされるやつだ。
でも、トップ率を最大化できるのはやはり即リーなんだろう。手替わりも難しいし。
このリーチに対して、オリていればほぼラスらず、上の順位も遠いということで自分は反射的にオリを選択した。
しかし、よく考えると脇には満貫まで、対面には3900まで放銃しても3着のままで終えられる。
この点数状況なら、対面以外にはかなり突っ張ってよかった。
現状は手バラで押す価値も薄いが、字牌くらいは対面に後々危険にもなりやすいと考えられるので、とりあえず切っていけばよかったと思う。
そして…
なんてこたあない。下家も突っ張り、リーチに放銃。順位変わらず終局となった。
にしても下家、なんで3索?差し込みにいったかのような手だ。筋2筒とか色々あるのに。
今回は押し引きの難しさを実感させられたという感じだった。
卓によっても順位に応じた戦略は異なる。